子犬を生ませる方に是非お薦めしたいのが“犬のブリーディング テクニック”(発行 ペットライフ社/発売 緑書房)だ。著者はディーターフレイグ氏、監訳は獣医師にして医学博士の川合清洋氏。 犬の交配に関する本には過去の慣習に基づき科学的な裏付けのない記述が散見されるものもあるが、この本は初版が2006年と比較的新しく、この時点での最新の研究結果を踏まえて居る点が優れている。 過去の慣習とは、例えば子犬にニンニクを与え続ければジステンバーの予防接種は必要ないと海外で広く流布されている考え方などを指すが、この本ではキッパリと否定している。どちらが正しいかは獣医の意見を聞くまでもないが、むろん、子犬に大蒜を与えたからと意ってジステンバーの予防にはならない。 この本では、他にブリーダーとしてあるべき姿や犬舎について、また顕微鏡写真は各種統計に基づく交配用牡犬や雌犬の身体の仕組み、妊娠から出産までに注意すべき事柄、そして出産後に留意しなければいけない病気や健康に関する記述など、新米ブリーダーによって必須に知識が詰まっている。 本書は、はじめてイヌを交配する人にとても良いバイブルとなるだろう。 |
この記事にはトラックバック・コメントがありません。
サイト管理者はコメントに関する責任を負いません。