犬の嘔吐 - 原因のひとつ、胃酸過多

犬の健康・病気・手入れ

無知とは恐ろしいもので、メイプルが連日嘔吐する原因を見誤り正反対の処置をしてしまった。

症状は夜中の2時ごろになると毎晩吐くというもの。時折夕食前の夕方にも嘔吐。

最初に誤飲を疑ったけれどその形跡はないし、仮に誤飲ならば食事の直後に吐くはず。さらにお通じも順調だったことも誤飲説の否定材料だった。

次に疑ったのは風邪などによる体調不良。吐き始めた日の日中、用足しをする間、クーラーを強めにかけた車内で2時間ほど過ごさせていたため、クーラー病にでもしてしまったのかと思った。

その他の可能性として考えたのが食生活の変化による胃腸の荒れ。今までのドッグフード生活からサフランと同じ手作り食に移行させようと、嘔吐の4日前から夕食のみ手作り食を与えていたのでその可能性を留意した。

胃腸の荒れにせよ体調不良にせよ、嘔吐したのだから胃腸の負担を軽減することが必要だろうと食事を減らすとともに、ドッグフードはフードプロセッサで粉にしてお湯で離乳食状にして与えるようにした。

嘔吐開始時期は獣医さんがお盆休みだったためとりあえずその食事で様子を見たのだが、二日間嘔吐がとまったと思ったら再び嘔吐をしたのであわてて動物病院を訪ねた。

ご診断は“胃酸過多”。食事の嵩を増やすようにとのアドバイス。対策のひとつとしてはドッグフードが子犬用ならば成犬用にする(カロリーの高い子犬用よりも成犬用ドッグフードのほうが同じカロリーの食事でより多く食べることができるから)といった具体的な対策もご教示いただいた。

胃酸を押さえる注射を打っていただくと共に一日二回投薬するプロミナド錠※5mgとテイガスト内服液10%(※2)を処方された。

つまり、胃の中により長い時間食べ物が留まる工夫をしなければいけなかったのに、消化が良いようにドッグフードを離乳食状にして量まで減らすという全く逆の対策を採っていたのだった。

今にして思えば嘔吐といっても空腹のはずの時間帯ばかり。吐く物が無くて胃液と思われる黄色っぽい液体を吐いていたから胃酸過多といわれれば正に納得。

通院後、ドッグフードは砕かずに、ただ少し量を減らして鶏肉や豆腐を混ぜるという食事にして二日が経過したが、嘔吐はしていない。

生兵法は怪我の元とはこのことだと自戒した次第。

※プロミナド錠
プロミナド錠メーカーのプレスリリースによると、この薬には消化管運動機能改善作用を有する化合物、モサプリドクエン酸塩を成分とし、次の特徴があるとのことだった。

・消化管内に存在するある種の受容体を刺激することで消化管運動を促進。
・上部消化管運動機能低下に伴う食欲不振および嘔吐の改善。

※2:テイガスト内服液10%
独立行政法人 医薬品医療機器総合機構ウェブサイトによると次の症状の改善に役立つとのこと。
○胃潰瘍、十二指腸潰瘍 
○下記疾患の胃粘膜病変(びらん、出血、発赤、浮腫)の改善急性胃炎、慢性胃炎の急性増悪期
なお、2014年3月からはスクラルファート内用液10%の名称で販売されている。

イエローラブラドール、メイプルとラナ

佐久インターウェーブ・ドッグランでラナちゃん(右)と追い駆けっこをするメイプル。嘔吐の続いている時の一こま。元気がなくなるということはなかったけれど激しく運動させたくなかったので短く切り上げた。

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